この排出ガス規制は道路運送法の保安基準により規制されています
キャタライザー装着に関して。4気筒エンジンに関して(中古車に関しては原動機に問題があると難問)
51年規制時にはキャタライザーの性能がまだ開発の時代でしたので酸化触媒+エアーポンプ又は、酸化触媒+リードバルブで規制をパスさせていました。
53年規制では三元触媒+EGRでほとんどパス出来ました。さらにリードバルブも採用している車両もあります
ここまでは輸入車専門車検センターが行っていました
が、現在ではエンジンの各パーツが消耗している場合もあり、新車時みたいには簡単に排出ガスを落とせない車両が多くなってきています。
インジェクション式原動機の場合は気温、水温、燃圧、回転数、O2センサー等から理想空燃比をすべてコンピューターが制御していますのでドライバイーがほどんど注意することなく走行する事が出来ますが、キャブレター式原動機の場合はドライバーがコンピューターと同じ制御をしなくては安全・快適に走行する事が出来ません。
キャブレター車の整備について(例としてケーターハムセブンOHV+40DCOEツイン)
1.キャブレターの同調を正確に出す(バランスがとれていないとHCが多く排出される)
2.スパークプラグギャップを正確に調整する(電気式プラグテスターを使用してギャップ調整すると良い、物理的に測定するシックスネスゲージは正確で はありません)
3.バルブクリアランスを正確に調整する(圧縮漏れがあると燃焼温度に差が発生する)
4.各エキゾーストマニホールドの温度差を5度以内にする(空燃比に差が発生していると温度差が発生)
5.各エキゾーストマニホールドの温度をむやみに高くしない事
6.アイドルアジャストスクリュウを調整してCOを1.5〜1.8%に落とす
7.これらの調整でHCが300〜350ppm位に落ち着くはずです。尚、この時のアイドル回転は900rpm前後です
8.これでキャタライザーを通過後の排出ガスは水温85度前後で COが0.2%以下、HCが5ppm位になるはずです。
9.もしこれらの調整で規定値に落ちない場合には落ちるまでチャレンジするしかありません。尚、基本的にオイル下がり及びブローバイガスの発生が多い 原動機は規制値に落とす事が出来てもキャタライザーが異常に発熱する場合がありますので危険です
10.以上の調整を数回行っても落ちない場合は、キャブレターの分解調整、バルブ&バルブシートのすり合わせ、ピストンリングの交換等が必要になる事も あります。その他バッテリーの比重、各プラグコードの抵抗差等も測定及び必要に応じて交換
11.その他ケーターハムセブンで問題になるのは排気騒音(年式に応じて規制値が異なる。低年式車両でも103db以下に落とす必要があります、近接騒音 測定は排気管排出口より50cm後方で測定)、排気管排出口方向は車両中心線より30度以内、その他ブローバイ還元装置、キャニスター(燃料気化ガス還 元装置)等も必要です
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